1970年代のオイルショック経験後、アメリカの新聞協会は石油ベースのインキの代用品を探すことにしました。長年にわたり、調査、研究、テストが行われ、1987年に石油ベースのインキにとって代われるものとして、ソイ・インキが紹介されました。印刷中に生じるVOC放出量を削減するだけでなく、鮮やかなカラー印刷をする新聞印刷用のインキが生み出されました。1987年にソイ・インキを使用した新聞は、6紙だけでしたが、10年もしないうちに米国の日刊新聞の90%以上がソイ・インキを使用するようになりました。ソイ・インキを使用している代表的な新聞をあげると、デンバーポスト、LAタイムズ、ワシントン・タイムズ、USAトゥディなどがあります。また、フォード自動車、SCジョンソン・ワックス、ハーリィ・ダヴィッドソン、CBOTなどの企業や団体も、パンフレットなどにソイ・インキを使用しています。大豆インキは環境にやさしい高品質なインキです。
大豆インキの環境貢献
世界環境を考える上で必要な、個人または企業レベルでの環境保護を実現するため、様々な試みが行われている現在、大豆インキを使用することは、地球と人間に多くの恵みをもたらす可能性があります。また、使用を実現している企業は大きく評価され、企業としてのイメージアップに貢献できるものでしょう。
大豆インキに含まれる大豆油は、石油ベースの油とは異なり安全なものです。食品加工業者がサラダドレッシングや食用油の原料として使用するものと同一です。そして、大豆インキは乾燥する際、揮発性有機化合物の大量発生ということがありません。これは印刷工程に関わる作業員の健康に重要な部分です。また、顔料と樹脂を含んでいるため完全ではありませんがほぼ生分解され、地球環境にやさしい製品です。
紙のリサイクルという点においても、大豆インキは効率的に除去され、リサイクルされた紙の白色度がより高くなることが証明されています。
ソイシール商標
アメリカ大豆協会(ASA)が使っている商標には3つのバージョンがあります。印刷会社や出版会社は、印刷物の読者や消費者に大豆インキのメッセージを伝えるために「PRINTED WITH SOY INK(大豆インキで印刷しました)」というシールを使用し、インキ製造会社は「CONTAINS SOYOIL (大豆油を含む)」あるいは「CONTAINS SOY PROTEIN(大豆タンパクを含む)」のどちらかを使用して、印刷会社や出版会社に本物の大豆インキ製品であることを保証しています。
また、インキ製造会社がその製品の容器、あるいは製品関連の印刷物用に「CONTAINS SOYOIL」又は「CONTAINS SOY PROTEIN」ソイシール標記の資格を得るためには、その大豆インキ製品は大豆油 / 大豆タンパクの含有量について一定の最低必要条件を満たさなければなりません。
- 黒の新聞インキ: 調合インキ全重量の40パーセント以上
- カラー新聞インキ: 調合インキ全重量の30パーセント以上
- コールドセットインキ: 調合インキ全重量の30パーセント以上
- 枚葉紙インキ: 調合インキ全重量の20パーセント以上
- ビジネスフォームインキ: 調合インキ全重量の20パーセント以上
- ヒートセットインキ: 調合インキ全重量の7パーセント以上
- UVインキ: 調合インキ全重量の7パーセント以上
- メタリックインキ: 調合インキ全重量の10パーセント以上
- 孔版インキ: 調合インキ全重量の6パーセント以上(*注)
- カーボンインキ: 調合インキ全重量の25パーセント以上
- フレキソインキ: 最低15パーセントのビヒクル中に、大豆タンパク20パーセント以上
大豆インキはその他の植物油(乾性油に分類されているもの)を含んでいても構いません。しかし一番多く含まれている油は大豆油でなければなりません。
(*注) 2008年4月1日申請分より大豆油含有量を7%へ変更する旨ご案内しましたが、従来通り6%以上を継続します。尚、3月31日以前のソイシール使用許諾済の製品につきましては、従来の6%を適用します。
ライセンスを受ける手順
アメリカ大豆協会(ASA)はソイシール商標の使用料は徴収せず、その使用を使用許諾契約書で管理しています。アメリカ大豆協会は必要事項が記入された使用許諾契約書を受領、確認後、ソイシールの版下を使用権取得者に送付します。
2007年11月までに、日本国内において、累計5100社の印刷会社等がソイシール使用権を取得しています。
ソイシール商標の使用をご希望の方は、使用権取得手続きのための使用許諾契約書をお送り致しますので、アメリカ大豆協会 ソイインク担当までご連絡下さい。また、ソイシール使用許諾契約書の項目から申請フォーム(pdf.file)をダウンロードして御利用いただくこともできます。
ソイシール使用許諾契約書
ソイシール使用の申請をご希望の方はこちらから使用許諾契約書(pdf.file)をダウンロードしてご利用いただけます。申請作業は郵送で行っております。
申請書に記入、サインし、アメリカ大豆協会 ソイインク担当宛に郵便でお送り下さい。受領後ソイシールの版下を郵送致します。記入の仕方はこちらを参項にして下さい。
記入見本
pdf.file (Adobe Acrobat Document) をご利用頂けない方はアメリカ大豆協会 ソイインク担当までお知らせ下さい。申請書をお送り致します。
今までソイシールの申請にあたっては、日本語版・英語版と両方の申請書が必要でしたが、今後は日本語の申請書のみをお送りください。
注):申請に際し、使用許諾契約書には署名が必要となりますので、FAX・メールではお受けできません。郵送にてお申し込み下さい。
インキ製造者用のソイシール使用の申請をご希望の方はこちらから
製造者用使用許諾契約書(pdf.file)(英語版のみ)をダウンロードして
ご利用いただけます。
FAQ
| Q: |
ソイシールの取得にかかる時間はどれくらいか? |
| A: |
アメリカ大豆協会は申請書を受領次第、ソイシールのユーザー登録及びソイシールの発送作業を行っています。作業は郵送にて行われますので、地域により若干日数は異なりますが、10日位とお考え下さい。 |
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| Q: |
ソイシールは誰が取得するのか? |
| A: |
印刷の発注者、デザイン会社、印刷会社といったラインの中でどこか一箇所でソイシールの使用許諾申請を行なって下さい。 |
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| Q: |
ソイシールの申請は一度でよいか? |
| A: |
ソイシールの使用権は一度取得されれば、それ以降ずっとお使いいただけます。ソイシール印刷の度に申請する必要はありません。 |
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| Q: |
ソイシールの申請及び使用に費用はかかるのか? |
| A: |
ソイシールの使用許諾申請及びソイシール版下の入手、使用に関して、一切費用はかかりません。 |
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| Q: |
ソイシールのサイズについて? |
| A: |
印刷物の状況によりソイシールを縮小あるいは拡大する必要が生じることがあります。そのような場合お手元のソイシールの版下を参考にして、サイズの変更を行うことが可能です。特に、縮小する場合ロゴの下に表示されている文字 (Trademark of American Soybean Association)が判読不能になることが予想されます。そのような場合はそれらの文字(Trade mark of American Soybean Association)を削除することが可能です。ただし、右下に表示されているTMはたとえ判読不能であっても、ソイシールの商標登録の一部ですので必ず印刷して下さい。 |
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| Q: |
ソイシールのカラーについて? |
| A: |
ソイシールのロゴは通常、青、赤、黒の3色で印刷されます。できるだけオリジナルの状態での使用が望ましいとしています。しかし印刷物の状況により使用する色が限定される場合等は、その印刷物の中で最も目立つ色を一色使用するか、あるいは白抜きでソイシールを印刷して下さい。 |
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| Q: |
印刷物の一部に大豆インキを使用する場合はどうするのか? |
| A: |
印刷物全体ではなく、大部分又は一部に大豆インキが使用される場合でも、ソイシールを使用することができます。そのような場合、以下のような表記が必要です。
- 一部に大豆インキ以外のインキを使用しています
- 表紙以外は大豆インキを使用しています
- 一部に大豆インキを使用しています |
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| Q: |
大豆インキは大豆アレルギーの人に影響がありますか? |
| A: |
これまでの研究では、多くの場合大豆アレルギーは大豆に含有されているある特定の蛋白質により引き起こされると報告されています。ほとんどの大豆インキは精製された大豆油をベースとしており、大豆蛋白を含んでいません。ですから大豆アレルギーの人でも大豆油をベースとした大豆インキでアレルギー症状が起きることはないと一般に考えられています。大豆蛋白を含んでいるフレキソインキを取り扱う際にはアレルギー反応が起きる可能性があるかもしれません。しかしながら、大豆インキに含有されている大豆油も大豆蛋白もインキを製造する際に使用されるもので、食べ物のように体の中に入ってくるものではありません。ですから、アレルギー反応に関しては人それぞれにより異なると思われますが、大豆インキで大豆アレルギーが生じる確率は、非常に低いと言えるでしょう。 |
現在までの大豆インキ
1979年に始められた新生インキの研究結果として大豆インキが新聞業界に導入されたのは、1987年のことでした。信頼のおける新製品のテストは厳格に行われ、新聞協会の研究者達は約2000種類の異なった植物油製剤をテスト。食用油、サラダドレッシング、そして多くの食品に含まれている、毒性のない大豆油が最も有望な候補として浮上しました。これは豊富に存在し、比較的廉価で、しかも協会の技術仕様の全てをクリアする結果となり、1987年、アイオワ州シーダー・ラピッズのガゼット紙が実用テストの結果、大豆インキを導入しました。
大豆インキが新聞市場で人気を得た後、インキ製造業者はその他のインキ用に大豆油ベースの製法を開発し、ユーザーの要求に応えました。これらの中には枚葉紙印刷機用インキ、ヒートセット印刷機用インキ、コールドセット印刷機用インキ、ビジネスフォーム用インキ、そしてフレキソインキなどがあり、インキメーカーは広範な研究開発を必要として、これを実践してきました。
現在、大豆インキの使用は急速に広まりつつあり、米国では5万強ある商業印刷業者の約1/4が定期的に大豆インキを使用し、アジア、特に韓国、日本、そして台湾においても、大きな広がりを見せています。また、ヨーロッパやオーストラリアでも導入率が増えています。このデータは、印刷業界の環境、健康そして安全問題の救世主となる可能性があることを物語っています。 |