USDA需給報告概要
USDAは2007−08年の米国および世界の穀類生産、需要および供給の11月度予想を発表した。大豆生産はヘクタール当たり2.77トンの収量に基づき7060万トンと予想されている。大豆在庫は572万トンと、期首在庫の半分以下でパイプライン在庫の理論的最小値に近い水準になっている。種子用に27,200トンが追加されたことが差異の要因となり、2008年の大豆作付面積が増加する可能性を示している。大豆油需要については、45,400トンが国内の食品用途から輸出向けに変更という調整が行われた。米国の2007−08年油糧種子期末在庫は680万トンと予想されている。米国の全油糧種子生産は8010万トンと予想されている。
世界の2007−08年油糧種子生産は3.904億トンと予想されている。世界の2007−08年油糧種子期末在庫は、主にブラジルと中国における大豆在庫取り崩しを反映し、180万トン減の5630万トンとされている。ブラジルの在庫は2006−07年度および2007−08年度両年に亘る大豆搾油量の増加により減少している。世界の2007−08年度油糧種子在庫は2006−07年度から21%減と予想されている。
上院がブッシュ大統領のWRDA(水資源開発法)拒否権を覆す:ASAはその結果を歓迎
11月8日、上院はブッシュ大統領のWRDAに関する拒否権を覆したが、議会が大統領の反対にもかかわらず法律を制定したのは同大統領の就任以来、初めてのことである。上院の投票結果は賛成79−反対14と法制定に必要な2/3の過半数を大きく上回るものだった。法律を制定させた上院の投票は232億ドルの財政支出に対する大統領の拒否権を法案賛成361−反対54で覆した11月6日の下院の投票に続くものだった。ブッシュ大統領はこれまで他にも、今年になってからの3件を含む4つの法案に対して拒否権を発動している。現在までのところ、その各々の拒否権は認められてきた。
ブッシュ大統領は本WRDA法案に対し11月2日、費用がかかり過ぎ、かつ最も緊急を要する陸軍工兵隊のプロジェクトに優先権を与えるものではないとして、拒否権を発動した。会議報告は下院法案の150億ドルや上院法案の140億ドルをはるかに上回る支出を認めた。
2000年以来、議会が水資源関連プロジェクトを承認する法律を制定してこなかった状況から、本法案の支持者はこれが滞っていたインフラ構築プロジェクトの着工に寄与するだろうと主張している。
アメリカ大豆協会(ASA)は先週、議会が粘り強さをもって水資源開発法を可決したことを歓迎すると述べた。ASAのジョン・ホフマン会長は「この法律は大豆販売にとって鍵となる」と述べ、「米国の水路は米国産大豆を国内外に輸送する最も経済的で、環境にやさしい方法だ」と付言した。ASAによれば、米国の大豆輸出の75%がこのWRDAによりダムの新設など重要な改良工事が予定されているミシシッピー河上流やイリノイ河を経由して輸送されている。
農業法案の審議が行き詰まり
ハリー・リード上院多数党院内総務(ネバダ州選出―民主党)は共和党議員が審議続行を拒否したとして激しく非難し、11月8日遅く、農業法案の上院審議を中止した。リード総務は「基本的にはまるまる1週間を無駄にしてしまった」と述べ、「プロセスの問題にこだわった」共和党議員を非難した。一方、共和党側は自分たちが要求しているのは開かれた形の修正案の審議プロセスにすぎないと主張している。
民主・共和両党の指導部は修正の数と範囲につき、まだ合意を目指して話し合いを続け、妥当な期間内に合意が成立すれば「修正部分の数が「多過ぎない限り」、11月12日の週に修正案に関する投票を行なう十分な時間が取れる可能性は残っている。修正案の合意が得られなければ、リード総務は農業法案の審議――おそらく補助金を「具体的数値」で制限することを志向するチャック・グラスリー議員(アイオワ州選出―共和党)およびバイロン・ドーガン議員(ノース・ダコタ州選出―民主党)が提案した修正案――の審議終結の動議を提出すると思われる。リード総務が終結動議を提出すれば、上院は退役軍人の日には閉会されるので、これに関する投票を11月13日に行なうことになるだろう。もしこの予定通りに進めば、審議は30時間――しかも満場一致の合意が得られれば審議時間はさらに短縮も可能――に制限されるようになる。
関連ニュースとして、パット・ロバーツ上院議員(カンサス州選出―共和党)は上院の農業法案に含まれている支出提案では支払の時期がずれ、従って農業および他の様々な生産者の事業に支障をきたすことになるだろうと述べた。さらに同議員は「支払の遅れと時期の変更、また場合によっては作物収穫前に作物保険料を支払うことでキャッシュ・フローの問題が出てくる場合もあるだろう。そして作物保険の償還の変更により、保険会社の事業継続には、いままで以上の準備金が必要になるだろう」と述べた。
生活の苦しい小規模農業生産者を支援するという何十年来の農業法案の正当性を放棄することにつき、ロバーツ議員は「15%の農業生産者が85%の農業プログラムの補助金を受けることになるかも知れないが、その15%が農業生産の約85%を担っている」ことを指摘した。
アルゼンチンが油糧種子と穀類の輸出税を引き上げ
アルゼンチンは急騰する穀類価格からの税収を増やし、また国内における食品価格のインフレを抑えるために大豆、コーンおよび小麦の輸出税を平均で5%引き上げた。同国最大の輸出穀物である大豆の輸出税は27.5%から35%に、コーンについては20%から25%に、小麦は20%から28%に、また油は8%から10%にそれぞれ引き上げられたとミゲル・ペイラノ経済大臣が発表した。
ペイラノ大臣は「これらの施策は価格の安定、投資と景気拡大をもたらすだろう」と述べ、輸出コストの増加により国内インフレを抑える効果も期待されていると付言した。
アルゼンチン政府は燃料と食品の一部に対し、価格統制を行っており、十分な量が国内市場へ供給されるように輸出を制限している。新しい税制は即刻実施された。
大豆コンプレックスの引けはUSDAの需給報告発表を前にまちまち
11月8日の大豆コンプレックスは市場が翌日にUSDAの収穫報告書が発表されるのを待つ姿勢を取ったため、まちまちで引けた。投機筋が大豆と大豆油を買いに、大豆ミールを売りに出たため、石油価格の下落にもかかわらず大豆油の価格を引き上げた。11月豆先物は$1.56上げて$377.72;1月物は$1.01上げて$382.59;3月物は$1.19上げて$388.10で終了した。12月ミールは$3.86下げて$306.88;1月物は$3.09下げて$308.42;そして3月物は$2.43下げて$311.84で引けた。12月油は$11.24上げて$973.33;1月物は$10.58上げて$983.47;3月物も$10.58上げて$995.38で終了した。
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