アメリカ大豆協会

週報
2007.08.06
下院が農業法案を可決、ブッシュ大統領による拒否権発動の可能性もあり

ホワイトハウス筋は審議中の農業法案にブッシュ政権が「米国における外国投資への増税」と位置づける形での予算補正案が含まれる限り、ブッシュ大統領がいままで公言してきたとおり本法案に対し拒否権を発動するだろうと述べている。下院の農業法案は賛成231票、反対191票の比較的僅差で可決されたが、この差では大統領の拒否権を無効にするには十分ではない。

ジョン・ボーナー小数党院内総務(オハイオ州選出・共和党)は十分な数の共和党議員がブッシュ大統領の拒否権を支持する票を投じるゆえ、最終的には共和党が、ナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア選出・民主党)の率いる増税推進派を敗北に追い込めるだろうと述べた。下院農業委員会のコーリン・ピーターソン委員長(ミネソタ州選出・民主党)は2002年の農業法案の際も政府が拒否権を発動すると脅しをかけてきた経緯もあり、今回のブッシュ大統領の拒否権発動宣言も「完全には信じていない」と述べた。

農業法案全体についてペロシ議長は「まだやるべきことは残っているが改正と改革に向けた正しい方向に動きだした」と述べた。同議長は法案で草類やバイオマスから作られる新しい形のバイオ燃料に対する控除や融資保証が強調されている点に言及した。「将来の法案は従来のものとは決して同じようにはならないだろう」と述べた。

一方、上院農業委員会のトム・ハーキン委員長(アイオワ州選出・民主党)は下院の農業法案に対しては積極的とは言えない支持と批判を示した。「下院法案には良い点も多数あり、また勿論、私が上院で改善されるだろうと考えている点もある」と述べた。同委員長は「特に、下院法案は環境保護に深刻な被害を与えた」と述べた。下院法案の財源を捻出するためピーターソン委員長はハーキン委員長が重要視している項目のひとつである環境保護プログラム(CSP)から48億ドルを削減したが、ハーキン委員長はこの点を上院法案では改正する意向であると述べた。下院法案では2012年までCSPへの登録が推進されている。ハーキン委員長は上院法案でこのプログラムを8000万エーカーに拡大したい意向である。

国勢調査局:6月の搾油量は予想通り

先週、国勢調査局は6月の大豆搾油量を405万トンと予想したが、これはNOPAの搾油量388万トンに基づく予想に見合うものであった。1日当たりの搾油量は、季節的に搾油が落ち込む傾向に反して2ケ月連続で増加した。搾油工場に非常に大量な大豆在庫があり、かつ現金搾油マージンが魅力的なことが相俟って、通常見られる搾油の季節的減少を抑えていると思われる。

国勢調査局は6月の大豆油期末在庫は、8,160トン上方修正された5月の在庫量より39,900トン増の、154万トンの新記録となったと予想した。この6月の推定在庫量は市場が予想していたものより約34,000トン多く、大豆油の国内月間消費が、過去2年間の実績に見合ったものとなり、非バイオ・ディーゼル用消費が落ち込んでいることを示している。2006−07年ではいままでのところ、国内消費全体としては4%増加しているものの、非バイオ・ディーゼル用消費が前年同月比で過去6ケ月のうち5ケ月にわたり落ち込んだため、同マーケティング年で2%減となっている。

新規遺伝子組み換え大豆の米国およびカナダでの使用許可

The Public Ledgerの報道によれば米国およびカナダの関連当局は除草剤耐性の新種の遺伝子組換(GM)大豆の販売を許可した。USDA、カナダ保健省およびカナダ食品検査局はそれぞれの国での規制プロセスの最終段階を完了させ、許可を発行した。

RReady2Yieldの商品名でモンサントより販売が予定されている大豆はラウンドアップという名の方でよく知られているグリホセート除草剤に耐えられるように遺伝子を組み替えられている。モンサントはこの大豆がイリノイ州の平均的農業生産者の収量を7から11%(エーカー当り3.5から5.5ブッシェル)増加させるだろうと述べた。これは大豆市場の値動きにもよるがエーカー当り25ドルから40ドルの農業収入増となる。

USDAによれば、今年作付けされた大豆6410万エーカーの91%がRoundup Readyだったが、モンサントはRReady2Yieldがこれらの種子に取って代わることを期待している。

モンサントは2009年に北米でRReady2Yieldの限定販売を開始し、翌年に大規模な市場展開を計画している。モンサントは新種の大豆種子の価格を明らかにしなかったが同社の北米事業部門のカール・カセール副社長は最近の業績発表の際、「当社の大原則は市場に浸透でき、農業生産者にも付加価値をもたらす価格設定を行なうことだ。一般的に、我々は付加価値の最大半分までの価格を設定している。この原則によれば当社の革新努力も報いられる一方、当社の技術の利用拡大を妨げないものになると確信している」と述べた。

この新種のGM大豆はいくつかの遺伝子特性を持つ種子の元になると思われる。特性にはより健康的な油を作り出したり、オメガー3脂肪酸で栄養価を高められたり、あるいはストレス環境下でも生育する大豆などが含まれる可能性がある。「我々が作業を進め、食品会社やそのサプライヤーと意見交換を行なっていけば関係者の関心と需要を引き起こすような複数の特性を持つ製品を作る方法がわかってくると思う」とモンサントの規制関連事項管掌のジェリー・ハイエル副社長は述べた。

橋の崩壊はバージ輸送には影響せず

ミッシシッピー河の米国油糧種子、穀物や貨物輸送はほとんどが下り方向のものゆえ、今回のミネアポリス市内の橋の崩落による支障はないと先週、取引関係者や米沿岸警備隊のスポークスマンが述べた。8車線の州間高速道路I35W号に架かる橋が8月1日の夕方のラッシュ・アワーに崩落したため、ミネアポリスの南9マイルにわたりミシシッピー河では船舶の航行が禁止された。航行不可となっているのはミシシッピー川の航行可能水路の端から4.3マイル(6.9キロ)南の河川区域であるとBloombergNewsが伝えている。貨物や穀物を積んだバージはほとんどがもっと南のアイオワ州やイリノイ州からミシシッピー河に入り、ニューオルリーンズの主要輸出倉庫に向かうので今回航行不可になっている区域はあまり使用されていない。

大豆コンプレックスはコーン・ベルトで暑く、乾燥した天候が予想されることで高値引け

大豆コンプレックスは8月2日、8月になりコーン・ベルトでの湿度不足と例年以上の高温に対する懸念が高まるなか、高く引けた。8月豆先物は$1.93上げて$305.34;9月物は$2.11上げて$308.00;11月物も$2.11上げて$313.97で終了した。8月ミールは$2.87上げて$240.19;9月物も$2.76上げて$242.62;10月物は$2.20上げて$245.48で引けた。8月油は$3.09上げて$825.18;9月物は$1.54上げて$829.81;10月物は変わらず$835.54で終了した。

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