米農務省作付け予想要約
3月31日に米国農務省(USDA)より発表された「作付け予想および在庫」レポートは年間でも最重要報告の1つであることは恐らく間違いがない。2008年度の作付面積に関する米国農業生産者の考えに関する早期指針を提供すると共に、米国の穀物の畑使用の割合への手がかりを提供する。大豆の作付け意向面積および在庫は共に予想を上回り、今期の残りの期間及びその先にかなり余裕のある供給見通しを示唆している。3890万トンという推定在庫量は昨年度よりは確かに少ないが、前回の報告での推定量より204万トン多く、このことは2007年度産がかなり低く推定されていたことを示す。2008年度の3030万ヘクタールという大量の作付面積予想は、天候が平年並みならば大豆需要に対応できる十分な生産量を提供するものと見られる。そして、ブラジルに新規大豆作付けを促進するという課題は、少なくとも今年度は緩和される。
米国農務省が大豆作付け意向面積を3030万ヘクタールとしたことにより、2008-09年度のバランスシートはもはや逼迫したものとはならない。しかしアナリストらは、米農務省が作付け調査を実施した3月初めの2週間以降、大豆よりコーンが純収益で莫大な利益を上げているため、大豆作付面積を3030万ヘクタールに到達させるのは容易なことではないと見ている。2009年先物が$10.00 へ下落したことも、ブラジルがはたして大豆作付面積を拡大するかについて疑問を呼び、作付面積の削減が懸念されている。このような作付面積の縮小が2008-09年度米国大豆輸出にもたらす影響はおそらく限定的だが、2009-10年度米国輸出見通しではその影響が顕在化するものと見られる。
大豆コンプレックス先物の下落により、バイオディーゼルの販売利益は黒字回復となったようだ。税額控除をプラスしたディーゼル燃料相当に価格設定されたバイオディーゼルですら、損益分岐大豆油先物価格を52セント/ポンドとすると、今では採算が取れているようだ。バイオディーゼルをディーゼルにプレミアム付きで販売することができるバイオディーゼル製造者は、この数週間収益を伸ばしている。
より長期的には、ブラジルの作付面積拡大を脅かす材料と、バイオディーゼル生産がつり上がる潜在性とが、大豆コンプレックス先物のレベルを基本的に支えている。しかし短期的には、思惑売りのコースをたどる時、大豆コンプレックスはそれらのレベルに達しない可能性がある。
アルゼンチン農場ストライキは中止、パラナグアのストで大豆出荷足止め
アルゼンチン史上最悪の長期農場ストライキは4月2日に終結した。ただし農業生産者は、ほぼ生計がなりたたないところにまで収入の下落を余儀なくされたとして反対してきた増税策に対し、中道左派政権が農業生産者に譲歩しない場合には、30日以内にハイウェイの封鎖を再開すると迫っている。フロレンシオ・ランダッツォ内務大臣は、同国政府は、ストライキの停止前に、ハイウェイを封鎖して不足の引き金となった農業生産者らと交渉する意思があることを表明した。しかし話し合いは直ちに開始されていない。
米国輸出プログラムは、過去数週間にわたって穀物および油糧種子が輸出業者および加工業者の手に渡ることを阻止してきたアルゼンチンの農業生産者ストライキの影響で、当マーケティング年度下半期は多少活況を呈している。昨日、このストライキは30日間一時中止されることが発表されたが、アルゼンチンの輸出パイプラインを補給するには時間がかかるため、さらにいくつかの輸出業者がアルゼンチンから米国に切り換えることもありうる。4月2日にブラジルの主要港湾で一部労働者がストに突入したとのニュースもまた、大豆先物にとっては好材料であったが、これらの労働者は4月3日には仕事に復帰した。
一方、北ブラジルのパラナグア港で4月2日に始まった別のストライキが同港から海外への大豆出荷を麻痺させていると、地元メディアが伝えた。港湾当局によると、港湾労働者は賃上げを求めてストに突入した。パラナグアは主として大豆の輸出港で、ブラジルの大豆輸出の約60%、1100万トンを扱っている。
ストライキは積み込み・積み降ろしを中断させ、港ではストライキのためたった2台のトラックが荷降ろしを行ったにすぎず、残りは港の外部で列になって待機していた。通常では、労働者は1時間に70台のトラックから積み降ろしを行う。
港湾管理会社によれば、貯蔵室から船舶に大豆を搬送する4つの巨大な運搬ベルトも稼働を中止した。ストライキのため、パラナグア港では他の船舶の入港も遅滞した。
Cargonave社のビクトール・マヌエル・シモエス・ピントによれば、ブラジル港湾労働者組合は別の問題で、イタジャイ港ターミナルでの非組合員労働者の使用に抗議して、4月14日にいくつかの港湾で24時間ストライキを計画していることを最近発表している。農業調査官も日程は確認されていないが、4月にストライキを実行する恐れがある。調査官のストライキは農業省からの衛生許可が必要な農業輸出入品の流れにも影響を及ぼしかねない。ブラジルの港湾通関業者も1週間以上ストライキを行っているが、ブラジル港湾からの大豆または穀物の輸出の流れに影響は出ていない。
環境保護グループ、アマゾン大豆モラトリアムの効果を確認
環境保護主義者および業界グループが語ったところによれば、アマゾンの新規森林伐採地域からの大豆購入に対する一時禁止措置は、穀物農地が熱帯雨林破壊を助長するのを阻止する上で効を奏しているようだ。グリーンピースおよびブラジル植物油産業協会(BVOIA)によれば、2006年8月から2007年8月までに250エーカーを越える森林伐採地を登録した193地域のいずれからも新たな大豆栽培は検知されなかった。モラトリアムにはフランスのDreyfus および ブラジル人所有のAmaggiの他、Cargill、Archer Daniels Midland CoおよびBunge Ltd.が参加している。
グリーンピースのアマゾンキャンペーンのコーディネータ、パウロ・アダリオ氏は「明らかに大豆モラトリアムが尊重されていることを示しており、たいへんうれしいニュースだ」と語っている。「しかし、国際市場での大豆価格の高騰により生産者はより多くの土地を求めたいと思っており、このことがモラトリアムを表明した企業にとって重要な課題となっている。」
大豆コンプレックス、思惑買いで高値引け
4月3日の大豆コンプレックスは、資金清算および、3月1日現在の推定大豆在庫および米国大豆作付け意向面積が共に市場の予想を上回ったとの3月31日発表の米農務省報告が引き金となり大豆市場が大幅に後退し、大豆がコーンに対して安くなりすぎたとの思惑による投機買いを受けて高値で引けた。5月の大豆先物は$5.14上げて$461.86で終了、7月物は$6.06上げて$468.84、8月物は$5.88上げて$465.91で引けた。5月ミールは$2.43上げて終値$367.29、7月物は$1.87上げて$370.59、8月ミールは$2.76上げて$365.41で引けた。5月油は$7.05上げて$1220.69、7月物は$6.61上げて$1237.22、8月物は$4.63上げて$1241.85で終了した。
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