2006.12.11

 

 ニューヨーク市のトランス脂肪禁止が低リノレン酸大豆需要を促進する可能性あり

 


ニューヨーク市のレストランで出す食品にトランス脂肪の使用を禁止する条例は、十分な量の新品種の低リノレン酸大豆を生産者が栽培出来れば「トランス脂肪酸含有無し」の大豆油事業に利益をもたらすだろう。ニューヨーク市の保険局は先週、ニューヨーク市をレストランで提供する食品に人工のトランス脂肪の使用を禁止する米国で最初の都市とすることを決定し、心臓に良い植物油の消費増加に向けた全国的な動きに弾みをつけた。

 

消費者団体はニューヨーク市の動きを称賛し、他の都市もこれに習うようになるだろうと予測した。トランス脂肪の禁止はシカゴやカリフォルニア州のいくつかの都市等で検討されている。

 

リノレン酸含有量の低い大豆は部分的水素添加を必要としない大豆油を作り出す。今年は米国の大豆生産者は3億ポンドの大豆油を産出するのに十分な低リノレン酸大豆を生産したが2007年にはこの数字が3倍になる可能性がある。

 

低リノレン酸大豆品種を開発した大手作物種子企業も、来年は作付けが急激に増加すると期待している。しかし作付面積が大幅に増加してもトランス酸無含有大豆油に対する国内需要を賄うのに十分な量の低リノレン酸大豆を生産するには8年近くかかることも考えられる。



 中国の大豆生産は減少;輸入は増加

 

中国の大豆生産は大豆作付面積削減を受けて今年は若干減少すると思われる。農業省の予想によれば平均収量は昨年と同じになる模様である。輸入は若干の消費増に対応し増加すると思われる。農業省の統計によれば今年の第3四半期の大豆輸入は2125.2万トンと昨年比8.8%増となったが輸出は28.4万トンと昨年比13.2%減となった。

 

 

 

 ADMが2007年に油糧種子搾油能力を増強

 

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社(ADM)は先週、増加を続けるバイオ燃料需要に対応するため、米国とカナダの油糧種子搾油工場の拡張により油糧種子搾油能力を増加させると発表した。イリノイ州クインジー、インデイアナ州フランクフォート、ミズーリ州メキシコ、ネブラスカ州フリーモントおよびアイオワ州デモインの5つの大豆搾油工場が拡張される。拡張は2008年央には完成する予定である。ADMは240以上の油糧種子加工工場を操業している。

 

この拡張はADMの2つのバイオ燃料施設をサポートするものである。同社はミズーリ州メキシコで複数の農業協同組合と共同で能力10万トンの工場を操業しており、さらにノース・ダコタ州ベルバに生産能力28万トンの工場を建設中である。

 

 

 

 運賃指数が再度上昇

 

物品や商品を貨車や内陸水路で輸送するためのコストが10月に上昇した。貨車輸送費は昨年同月比7%増、9月比1%増となった。内陸曳航コストは昨年同月比15%増、9月比3%増となった。トラック輸送費は逆に9月比1%減となったが、これはトラック輸送業者が他の輸送機関よりも定期的に燃料サーチャージの改定を顧客に転嫁しているためと思われる。しかし昨年10月比ではトラック運賃も2%増であった。

 

原油価格の堅調さより見て向こう数ヶ月の間にトラック運賃がさらに上昇しても不思議ではないだろう。しかし一方、トラックによる荷動きが若干軟調になっているゆえ運賃の低下、あるいは少なくとも現状維持の可能性もある。

 

 ジョハンズ長官、ハーキン議員が今週農業法案を討議

 

来年度の新農業法案作成が12月12日にマイク・ジョハンズ農業長官が上院農業委員会の新任委員長トム・ハーキン上院議員(アイオワ州選出・民主党)と会談する際のひとつの議題となる見込みである。ハーキン議員はこの会談で農業政策の将来と「大胆な農業法案の策定」につき討議したい意向であると、ハーキン議員のスポークスマン、トム・レイノルズ氏がDowJones Newswiresに語った。

 

一方、ハーキン議員は先週、米国の農業支援を決定する上で再生可能燃料と土地管理政策の役割がますます重要になってくるとコメントした。ハーキン議員はバイオ燃料と自然保護政策がWTO規定を遵守しながら米国の農業生産者や牧畜業者を支援する方法であると考えている。「エネルギーや自然保護分野も視野に入れれば、WTOの規定に違反することなく農業生産者に必要な補助金や支援を供与する方法がある」とハーキン議員は述べた。

 

新規農業法案のタイミングについてハーキン議員は「期限(2007年末)以前に出来ない理由は見当たらない」と述べた。同議員はまた農業法案に関する種々のアイデアを収集するためのヒアリングを1月に開始し、2007年の前半には自身の提案の概要を説明する予定であると述べた。

 

下院農業委員会のコーリン・ピーターソン(ミネソタ州選出・民主党)新任委員長は同委員会としてはおそらく4月までは新たな法案作りには着手しないだろうと述べた。ピーターソン議員は予算委員会に農業関連でどの程度の予算が取れるかを決める時間を与えたいと述べた。小委員会は全体委員会が農業法案の全構成部分をまとめる以前にヒアリングや草案作成会議等のプロセスを進めるだろうとピーターソン議員は述べた。

 

 

 大豆コンプレックスはコーン市場が回復し、大豆ミールを下支えしたことで概ね高値引け

 

 

大豆コンプレックスは12月7日、大豆油が週間販売好調にもかかわらずカナダのカノーラ生産が予想を上回ったのを受けて軟化したが、大豆ミールの堅調が市場を支え概ね高く引けた。コーンの回復も強気ムードの追い風となり、大豆ミール価格の上昇要因となった。南米の天候が作物生育には順調なことや12月契約価格物の安定した納入が上値を抑える可能性もある。しかし現在、大豆/コーン比率が非常に低くなっているのと来年は大豆からコーンへの大幅な作替えもあり得ることを考慮すると大豆価格が下がれば必ずコーン価格も下がるようになると思われる。1月豆先物は$2.85上げて$243.24;3月物は$2.94上げて$248.48;5月物は$3.03上げて$251.88で終了した。12月ミールは$3.75上げて$206.13;1月物は$4.08上げて$209.99; 3月物は$3.64上げて$212.63で引けた。12月油は$0.44下げて$624.78;1月物は$1.10下げて$633.38;3月物は$0.44上げて$643.96で終了した。

 

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