EUのバイオ燃料政策は油糧種子需要増加に繋がる見込み
欧州委員会(EC)の中期市場調査によればEUでのバイオ燃料に対する需要増は向こう6年間に亘り油糧種子の輸入増に弾みをつけると思われる。油糧種子の輸入は今年1960万トン、2012年には19.9%増加の2350万トンに増えると予想される。この内バイオ・エネルギー用の輸入は2006年の750万トンから2012年には990万トンに上昇すると予想される。つまり現在は輸入の38%がこの用途に向けられているが42%に上昇することになる。
EUとしては油糧種子の域内増産を計っているが生産が需要に追いつかぬ為、引き続き輸入増加が予想されると報告書は述べている。EUは種子生産量を2005年の2040万トンから今年は2170万トンに、2012年には2680万トンに引き上げている。油糧種子の作付け面積は今年の680万ヘクタールから2012年には730万ヘクタールに拡大すると予想される。収量に関してはECは菜種が最大の増加を示し、大豆と向日葵は安定した状態で推移すると予想している。
ECは最近バイオ燃料関連の戦略を発表したがその三大目標をEUおよび発展途上国でバイオ燃料の使用を促進すること;バイオ燃料の価格競争力を高めて使用を促進すること;および新たな、さらに効率の良い燃料の研究を増大することとしている。
低リノレン酸大豆への需要が供給を上回る
アイオワ州大豆生産促進協会スポークス・ウーマンのリンダ・ファンク女史によれば米国の大豆生産者は低リノレン酸大豆の作付け面積を昨シーズンの64,700ヘクタールに比べ今シーズンは304,000ヘクタールと大幅に増加させると見られている。標準的大豆が約7%のリノレン酸を含有しているのに対し、新種の大豆は1−3%しか含有していない。「需要は確実に存在し現時点では我々の供給能力をはるかに超えている」と同女史は語った。
一方、カーギルの穀物・油糧種子部門のジム・サッター副社長は「需要が伸びているにしても生産者に新種を選んでもらうのは容易ではなかった。こうした新種にはまだ長い歴史も無く、また未知への恐れのような感じもあり生産者の間にためらいがあると思う」と語った。カーギルは昨年11,300トンから13,600トン程の低リノレン酸大豆を処理したがサッター氏は関連市場が引き続き成長すると予想している。
韓国の2004−05年大豆油輸入が増加
最近のUSDAレポートによれば韓国の2004−05年の大豆油輸入は加工油業界、卸売り市場、小売り市場からの需要増を賄うために前年比15%増の243,647トンであった。2004−05年の韓国への米国大豆油輸出は全輸入量の約6%に当たる14,260トンであった。
輸入価格は国内産大豆油価格を大幅に下回り、搾油マージンを減少させる一因となった。その結果、国内生産は前年比約8%減の177,903トンと落ち込んだ。
一方、同国の2005−06年の大豆輸入見通しは搾油マージンの現状、および昨年の大豆油期末在庫水準が平均以上だったことから、当初予測より250,000トン減の130万トンに下方修正された。
悪天候がブラジルの大豆収穫に影響を及ぼす恐れあり
パラナ州等主要大豆生産州の一部で日照りが続いていることで2005−06年産の収穫量が減少するだろうとブラジル最大の大豆協同組合Coamoの農耕学者ギベルト・ガリーダ氏はDowJonesNewswiresに語った。Coamoのパラナ州南西部の生産者は2005−06年にはヘクタール当たり60キロ・バッグで約45袋収穫すると予想されていた。しかし「今は20袋程度と見ている」とガリーダ氏は語った。日照りはバヒア地域でも続いており多くのアナリストが同地域での生産低下も予想している。
最大の生産地域マト・グロッソでの雨も現在進行中の収穫に影響することも考えられる。本来なら向こう2週間はマト・グロッソ州の中西部で雨が降るはずなのに降雨のほとんどが同州の東部、北東部および中北部に集中している。
ブラジル気象庁のリオ・グランデ・ド・スル地域支局の3ケ月長期予報によれば南大西洋の水温が平均以上に高いため3月と4月の降雨量が増え、気温が低くめである。天候がこの予報通りになるとリオ・グランデ・ド・スル州の大豆収穫は3月に始まり5月に終了するので収穫の問題が出てくる恐れもある。「4月に雨が多いと収穫の障害になるので、もしこの予報が正確なら問題が生じるだろう」と米国に本社を置くMeteorlogixの農業気象学者ジョエル・バージオ氏はDowJonesNewswiresに語った。
USDA: モロッコとのFTAが同国の大豆輸入増加に繋がる可能性あり
USDAの新規レポートによれば2006年1月1日に実施されたモロッコと米国の自由貿易協定(FTA)により大豆ミールと大豆の関税が大幅に引き下げられる。WTO協定および米国―モロッコ間のFTAの規定義務を順守するためモロッコは2006年1月2日に搾油業者が直接輸入しない大豆の関税査定方法を変更し一律44%の関税を課すことを開始した。
搾油業者が直接輸入する大豆の関税は一律2.5%に据え置かれ、実際的には搾油業者だけが大豆を輸入出来るようになっているとUSDAは語った。米国―モロッコ間のFTAにより2006年1月1日より搾油業者が直接輸入する米国産大豆は免税となっている。他の輸入業者が支払う関税は初年度に50%(協定調印時の基本税率である22.5%から)削減され、さらに向こう5年間に、毎年同額の引き下げが行われ最終的には完全に撤廃される。USDAはこの措置で中小加工業者(特に飼料メーカー)が全脂大豆を生産し、飼料のエネルギー量を増加させるため大豆使用が促進されると期待している。
既にモロッコ人の鶏肉消費を低下させている欧州とアフリカでの鳥インフルエンザ発生にもかかわらずモロッコの米国産大豆ミールの輸入は増加が見込まれるとUSDAは語った。
大豆コンプレックスは概ね安値引け
大豆コンプレックスは2月23日、概ね安く引けた。3月豆先物は$0.92下げて$209.99;5月物は$0.64下げて$214.86;7月物は$0.92下げて$218.90で終了した。3月ミールは$1.43下げて$192.24;5月物は$1.10下げて$194.78;7月物は$0.22下げて$197.97で引けた。3月オイルは$0.22上げて$501.77;5月物は変らず$510.14;7月物は$0.44下げて$518.08で終了した。
シカゴ相場、需給及び統計に関する表・グラフ(pdf. file)はここをクリックして下さい。