2006.06.19

 大豆生育は出足順調

 

米国大豆の生育は順調な出足となっている。作付けは迅速に行われ当初の作柄等級は今までの最高水準となっている。6月4日現在、89%の作付けが完了し70%が発芽しているとUSDAは報告した。作付けは5年平均を8%上回り、発芽は5年平均を12%上回っている。さらにUSDAは作柄に関して70%が「良」または「優」と格付けし、今まで最高だった1998年と1999年の6月初頭の水準と同等としている。今年の生育状況は過去6年の水準をはるかに越え、1998年と1999年の水準にほぼ匹敵するものになっている。

 

生育状況が高水準で始まると直感的に収穫高見通しも楽観的になりがちである。しかし当初の生育状況が高水準であることが高収量を保証するものではなく、また低水準の収穫等級が低収量につながるとは限らない。1998年と1999年の高水準の作柄等級についても1998年の収量は平均に比べエーカー当たりほぼ2ブッシェル以上となったが1999年は逆に平均を1ブッシェルほど下回る収量となった。(1998年以来)6月初頭の状況が最低だった2001年の最終収量は平均をエーカー当たり1ブッシェル上回った。

 

作付けと発芽の難関はほぼ克服されたが最終収穫までにはまだ大事な要因が残っており、そのうち8月の天候が最も重要となる。8月に入るまでに大豆がひどい状態になっておらず8月の天候が良ければ大豊作が期待できる。



 WTO事務局長が米国農業団体と会談、ブッシュ大統領はドーハ・ラウンドの進展を期待

WTOのパスカル・ラミー事務局長(Director General)は先週、米国のコモディティ団体と会談し米国が農業補助金をさらに削減するよう圧力をかけられている多角的貿易交渉についての米側の懸念を聞く機会を持った。6月初めにはASAを含む米国の農業団体はブッシュ大統領に対し多国的貿易交渉において更なる農業補助金削減要求を受け入れないよう強く求めた。

 

「ラミー事務局長は交渉の状況についての米国農業界の懸念と交渉成功への我々の希望を評価するために会談に臨んでいる」と米国農業会連合のボブ・ストールマン会長は述べた。米国の求めている市場開放を米側交渉担当が獲得する助けになる場合には米農業界として補助金のさらなる削減に応じるかとの質問に対しストールマン会長は「(貿易交渉において)米農業界にとって経済面での明確な恩典が必要となる・・・つまり我々の農産物に対するさらなる市場開放が国内補助金の削減を相殺、あるいは相殺以上の利益をもたらさねばならない」と述べた。

 

関連ニュースとしてブッシュ大統領は6月15日WTO貿易交渉のドーハ・ラウンドにおいて厳しい決断が必要となり、大統領としては来週の欧州政府首脳との会談で貿易交渉の進展を計る意向であると述べた。「欧州諸国は農業に関して厳しい決断をせねばならず、G-20諸国は製造業に関して厳しい決断をせねばならない。そして米国もこれらの諸国と共に厳しい決断をする用意がある」とワシントンで開催された世界開発支援構想(IGD)の首脳会談の場で語った。ただし大統領は交渉が「現時点ではかなり難航している」との認識を示した。

 

ブッシュ大統領は多角的貿易交渉ドーハ・ラウンドの完結を呼びかけた。

「我々は物とサービスの自由化に向けてすべての関税、補助金および他の障壁を撤廃する用意があり、他の国も同様の措置を取ることを期待する。これがドーハ・ラウンドを進展させるために行った私の発言である。つまり米国は農業、サービスおよび製造業で必要な措置を取る用意はあるが他の国にも同様の措置を求めたい。他の国が米国に対し市場を開放することを期待している。私は米国の民衆や製造業者に会って「あなた方のために市場開放を取り付けたからあなた方も公正な競争が出来る」と言いたい。だから現在、残っている補助金を撤廃する意向なのだ。」ブッシュ大統領は「ドーハ・ラウンドは重要な段階に来ている」と述べ、「私の意見では欧州諸国が農業について厳しい決断をせねばならない。またG-20諸国も製造業について厳しい決断をせねばならない。そして米国もこれらの諸国と共に厳しい決断をする用意がある。それが世界に対する私のメッセージだ。」と付言した。

 

ピーター・マンデルソン欧州委員会通商担当委員は先週WTO加盟国に対し農産物と工業製品の自由化達成に関する6月末の期限を守れなければ重大な結果を招くことになると警告した。ロイターはマンデルソン通商担当委員がイタリーの新聞関係者にサービスや他の貿易問題を含めた全ての事項を本年末(一般的に全面的貿易自由化の最終期限と考えられている)まで放置するのは「非常に危険」だと語った旨、報道している。



 ユニオン・パシフィック鉄道がバイオ・デイーゼル燃料輸送レートを値上げ

 

先週、ユニオン・パシフィック鉄道(UP)はバイオ・デイーゼル燃料輸送レートの値上げを発表した。車両当たりのバイオ・デイーゼル燃料に対する値上げは平均11%超で20%を上回るケースもある。しかしUPはバイオ・デイーゼルに対する車両サイズを変更した。現在、UPはバイオ・デイーゼルの輸送を24,000ガロン以下と24,000超に区分している。10月1日よりUPは3段階の車両サイズ別価格を設け;24,500ガロン以下、24,501−27,500ガロン、および27,501−31,500ガロンとなる。

バイオ・デイーゼル燃料の最も効率的な輸送は容量25,500ガロンのインターコイル・断熱車両と思われる。これ以上の容量の車両では満杯になる前に限界となり燃料が揺動してしまう。25,500ガロンの車両なら286,000ポンドの路線上限もクリアー出来る。もっと小型の23,500ガロンのタンク車両も使えるが236,000ポンドに制限される。従って25,500ガロンのタンク車両がバイオ・デイーゼル燃料に使用されればUPの24,501−27,500ガロンのレートが適用されることになる。1ガロン当たりで見るとレートは出荷地と仕向け地により約9%の値下げから25%超の値上げと幅があり平均では0.1%の値上げとなる。またUPは7月1日よりバイオ・デイーゼルの距離加算料金を車両当たり250ドル値上げする。

 

 

 BPがバイオ燃料研究に5億ドル投資

 

石油会社による最大規模の研究費投下としてBPは向こう10年間に「石油とガスの長期的代替燃料」を開発する一大事業に5億ドルの支出を計画している。エネルギー関連の巨大企業であるBPは、研究センターの場所に関して米国と英国の大学数校と協議を進めているが、まだパートナー決定には至っていないと述べている。BPはBP・エネルギー・バイオサイエンス・インステイテユートと呼ばれるこの研究センターで2007年末より研究を開始することを目指している。

 

 

 大豆コンプレックスは概ね高値引け;需要は予想以上に堅調

大豆コンプレックスは6月15日概ね高く引けた。2005−06年後半の大豆需要は予想以上に堅調だったが米国のキャリー・アウトは過去最大になると予想される。政府に在庫が全然無いため、市場は前例のない程の期末在庫を抱え、資金繰りをせねばならずこれが先物価格、スプレッドやベース水準を圧迫すると思われる。7月豆先物は$1.10上げて$217.70;8月物も$1.10上げて$220.28;9月物は$1.19上げて$222.76で終了した。7月ミールは$0.11下げて$197.42;8月物は$0.11上げて$198.63;9月物は変わらずの$199.30で引けた。7月油は$1.10上げて$547.48;8月物は$0.66上げて$550.93;9月物は変わらずの$555.12で終了した。

 

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