2006.06.26

*** 来週のアメリカ大豆協会週報は、7月4日の独立記念日休日のため発行いたしません。次回は7月7日になります。**

 USDA: EUのバイオディーゼル需要は油糧種子市場に影響を及ぼす

 

USDAレポートによると、欧州連合(EU)の油糧種子状況は、バイオディーゼルの需要によって大いに影響を受けている。しかしながら、北欧と南欧の間には違いがある。菜種が育成されている北欧では、菜種の搾油と消費への関心が増大している。南欧、主としてイタリア、スペイン、ポルトガルの国々では、大豆の使用増加が期待されているとUSDAはいっている。この増加は、この地域における大豆ベースのバイオディーゼルへの関心が増加していることを反映しており、搾油および加工施設の拡充が計画されている。

 

USDAは、 EUではバイオディーゼルを生産するのに純粋な大豆オイルを使用することはできない、といっている。EUにおけるバイオ燃料のCEN 14214規格は、ヨウ素価によって測定されるため、大豆オイルの使用を20-25%の混合に制限している。しかしながら、スペインは、より高いヨウ素価を採用し、燃料として純粋な大豆オイルの使用を認めた。USDAによると、CEN規格は、2006年の間に見直されるであろう。

 

2006-2007年の間に、EUの大豆輸入は2005-06年レベルから回復するとUSDAは予想している。イタリア、スペイン、およびポルトガルでは、主として、搾油施設を含む計画であるバイオディーゼル工場への投資の結果として、輸入が増加すると予想されている。EUの搾油業者は、2006-07年には、米国大豆の輸入はわずかに減る程度であろうと信じている。なぜなら、米国の大豆の在庫は高水準にあり、2006年には良好な収穫が期待されているからである。さらに、南米からの供給は、2006年の作付けに影響するような財政的困難に農業生産者が直面するため、停滞するであろうとUSDAはいっている。



 最近の作物流通

輸送アナリストによると、中西部上部ではより大きな収穫が期待されているので、穀物および大豆の供給が増大し、他の地域への船積みは記録的な6320万トンになるであろうと予測されている。この地域(イリノイ州およびアイオワ州)では、エタノール生産のためにこの地域内で収穫したコーンのおよそ半分が使用されると予想されるが、この地域は、センター・ガルフ輸出プログラムにとって重要な原産地であり、東部アメリカに家畜飼料の提供、近隣の輸送地域にエタノール生産に必要な原料の産地として非常に重要な地域である。

 

南東部地方の予想生産量は、作付けの減少を反映して、わずかに下がった。この地域における穀物と大豆の加工に関しては、コーンと大豆は昨年より増加するが、小麦はわずかに減少すると予想される。南東部における穀物飼料は、2006-07年は、2680万トンと予想されるが、これは2005-06年よりわずかに下回り、最近の最高記録である2004-05年の2810万トンをかなり下回る。生産予想が低いこと、処理・加工が高いこと、ほとんど変わらない飼料の需要から見て、この地域の穀物と大豆は3390万トン不足するものと予想される。

 

ミシシッピー下流地域の不足は、センター・ガルフを通じての輸出が強力との予想に基づいて、5年来の高さである6420万トンに増加する可能性もある。パシフィック・ノースウエスト(PNW)部における不足は、再び2730万トンまで増加すると予想される。一方、南西部における不足は、1780万トンにまで増加するであろう。南東部、南西部およびPNWは、大量の長距離鉄道輸送の市場であり、一方、ミシシッピー下流地域は、輸出船積みのための大量はしけ輸送の市場である。



 WTOの貿易相たちは次の主要な農産物貿易会議を準備

 

ドーハ・ラウンドの時間がなくなりつつあるので、WTOの貿易相たちは、来週ジュネーブで開かれるもう一つの主要な会議の準備に余念がない。メインの集会は、WTOの貿易交渉委員会の公式会議の間に開催されるが、解決の困難な課題の多くは、主要貿易国の代表が参加するいわゆる「グリーン・ルーム」と呼ばれる会議の間に、世間の目に触れないところで取り行われる。

 

米国は、先に、最も貿易を歪めている国内の農業に対する黄の政策(amber box)の補助金を60%削減することを提案したが、更に、支出の一部、約50億ドルを新しい青の政策(blue box)に入れることを提案した。そのプロポーザルは、いくつかのWTOのメンバー(ブラジルによって率いられた発展途上国のG20グループやEUなど)によってあまりにも少なすぎるといって攻撃を受け、また、いくつかの米国の生産者グループおよびコモでティのグループ、および農業州出身の議員たちによって、あまりにも多すぎる、といって攻撃された。

 

米国によって提案された60%の削減は、キャップ、すなわち、1つの国がその国の農業生産者および農場経営者に与えることのできる補助金の最高額に適用されるということに注目することが重要である。EU、日本、および米国に適用された場合、この60%のカットは一見したとおりの厳しいものとなるであろう。現在認められている黄の政策(amber box)の補助金が年間250億ドルを越えているWTOのメンバーはその補助金を80%、150〜250億ドルの範囲にあるWTOのメンバーはその補助金を70%削減することに同意するであろうと思われる対案をG20が出したのはこの理由からであった。このプロポーザルの下では、80%のカットはEUと日本に影響するであろうし、70%のカットは米国に打撃を与えるであろう。

 

下院農業委員会のボブ・グッドラッテ委員長(共和党-バージニア州)は、以前提案した60%レベルを超えるカットを議会は支持しない、といった。この点は主要な米国の農場およびコモディティ・グループによって最近強調された。彼らはブッシュ大統領に対する書簡で次のように述べた:「アメリカの農業は、政府によってこれまでにすでに提案された削減以上の国内補助金のカットを決して支持しない。」実際上、農業グループは、60%の削減でさえも、米国の貿易相手国が市場アクセスを拡大すること、その他の貿易を歪める政策を削減することというこの確約を前提条件としている。

 

スーザン・シュワブ米国通商代表は、米国の提案は条件付きであり、「したがって、それを改良するのも、それを撤回するのもあなた方しだいである。」ということを強調した。米国の提案が改良されるか縮小されるかは、米国の貿易相手国によってなされる市場アクセスの拡大の提案に大きく依存している、と彼女は指摘した。

 

 5月の搾油が多かったにもかかわらず、大豆コンプレックスはほとんど安値に

 

 

5月の搾油が予想より多かったにもかかわらず、6月22日の大豆コンプレックスはほとんど安く閉じた。5月の搾油は、業界の予想を超えて393万トンであったと国勢調査局はいった。一方、国勢調査によると、大豆油の在庫は129万トンであった。大豆ミールの在庫は、業界の予想よりかなり低い23万9000トンであった。農業生産者が穀物を市場に出す時、ローンが満期になった時および次の収穫期前に農場の在庫を空にする必要があるときは、実際上、農業生産者の売りは、価格レベルに関わりなく、上向きである。7月物豆の先物は、1.19ドル下がって214.21ドルで終わった;8月物は、1.38ドル下って216.60ドルで閉じた;そして、9月物は、1.32ドル下がって218.62ドルで終結した。7月物ミールは、1.76ドル下がって194.56ドルで閉じた;8月物は、1.32ドル下って195.88ドルで終わった;そして、9月物は、1.32ドル196.43ドルで終結した。7月物油は、1.10ドル上がって539.91ドルで終えた;8月物は、0.44ドル上がって544.32ドルで閉じた;そして、9月物は、0.88ドル上がって549.17ドルで終結した。

 

 シカゴ相場、需給及び統計に関する表・グラフ(pdf. file)はここをクリックして下さい。