2006.08.28

 

***お知らせ:

来週のアメリカ大豆協会週報は米国のレイバー・デイ(労働者の日)のため休刊いたします。次回は9月11日となります。***

 

 米国のバイオ・デイーゼル近況


イリノイ州のロッド・ブラゴジェビッチ知事は州内でエタノールやバイオ・デイーゼル工場を建設する企業に対し州が2500万ドルの助成金や他の支援を行うと最近発表した。同知事はまた2017年までにはイリノイ州の燃料需要の半分をバイオ燃料で賄いたいと語った。

 

イリノイ州農業局はブラゴジェビッチ知事の計画を「州内の農業生産者にとっては素晴らしいニュース」として歓迎している。しかし同知事のスポークスウーマンはこの計画に必要な資金を借り入れるには州議会の承認が必要であると語った。同知事はまた投入資金額が過多とされるこの提案への支持取り付け、および一般消費者がどの程度早くバイオ燃料技術を受け入れるかが不確定という課題を抱えている。

 

大豆業界にとって特に関心があるのはバーミリオン郡所在のBiofuels Company of AmericaLLCが3000万ドルをかけて年産能力4500万ガロンのバイオ・デイーゼル工場を建設するのに対し州が480万ドルの助成金を交付するとブラゴジェビッチ知事が発表したことである。この工場では大豆油を使用する予定となっている。

 

ウイル郡所在のStepanCompanyは2400万ドルを要するエルウッド近郊の既存バイオ・デイーゼル工場拡張に対し300万ドルの助成金を交付されており、この拡張により生産能力は年間1000万ガロンから4900万ガロンに増加する。またこの工場での年間大豆使用量は約3500ブッシェルになる予定である。

 

その他バイオ・デイーゼル関連ニュースとしては:

  • カーギルとミズーリ大豆協会(MSA)はカーギルのミズーリ州カンサス・シテイにある既存大豆処理施設の隣に生産能力300万ガロンのバイオ・デイーゼル工場を建設する計画を発表した。この工場はカーギルおよびミズーリ州大豆生産者とMSAが新たに設立するPaseoBiofuels,LLCの共同所有となる。建設開始は今秋、またバイオ・デイーゼル生産開始は2007年の夏に予定されている。PaseoBiofuelsはミズーリ州の大豆生産者がこの新工場の筆頭株主となるよう州全土に亘り2400万ドルの株式投資募集を計画している。

 

  • PrairiePrideInc.はミズーリ州ネバダで9000万ドルの大豆搾油・バイオ・デイーゼル施設の起工式を行った。同社は約2100万ブッシェルの大豆を大豆ミールと大豆油に加工し、さらに大豆油を3000万ガロンのバイオ・デイーゼルに精製する予定である。
  • 油糧種子加工会社BungeNorthAmericaはバイオ・デイーゼル生産者RenewableEnergyGroup Inc.(REG)の少数株主となった。両社間の関係強化の一環としてBungeNorthAmericaはREGに対し原料供給やリスク管理・流通面の知見提供を行う。REGはラルストンとアイオワ州のウオール・レイクに各々生産能力1200万ガロンと3000万ガロンの工場を操業している。同社は以前に12のバイオ・デイーゼル工場、内5工場をアイオワ州内に建設し、2009年までに年間6億4000万ガロンのバイオ・デイーゼルを生産する計画を発表した。REGはこの一連のプロジェクトに関し1億ドル超の株式投資資金を調達した。



 苦境に直面するブラジル農業部門

 

過去10年間ブラジルの輸出と経済成長を牽引してきた同国の農業・食品産業に息切れの兆しが見られると関連アナリストが先週語った。ブラジル通貨の対ドル上昇が輸出利益減少を招く一方、農業生産者は生産量の増大、運賃の高騰や借入金の膨張に悩まされている。

 

その結果、多数のアナリストはブラジルの大豆生産が来年は減少すると予想している。マト・グロッソや他のいくつかの中央部生産地域での乾燥状態が深刻な懸念を引き起こしているため、ブラジルの2006−07年の大豆収穫予想は2006年初頭の5480万トンから5200万トンと大きく減少している。また同国農業生産者の財政問題、銀行の貸し渋りや急上昇している生産コスト(主に殺菌剤価格による)も生産減少の要因になると思われる。

 

 イリノイ州が3年連続で大豆さび病を回避したと同州科学者が発表

 

AP通信社の報道によればイリノイ州農業生産者は今年もアジア大豆さび病 を心配しないでよいと先週USDAが発表した。この病害は今年の夏は南部の6州で確認されたがイリノイでの乾燥した状態が病害拡散防止の一因になったとイリノイ州アーバナの国立大豆研究所に勤務するグレン・ハートマン氏は述べた。ただしハートマン氏は来会した農業生産者に対し警戒を続けるよう注意を促した。「状況は毎年違う。パターンも違ってくる。」と同氏は述べた。「‘もう2年経って何も無いから’と言ってのんびりしてはいられない」と続けた。

 

 運賃指数は概ね高騰

 

統計局の生産者価格指数(PPI)によれば7月には内陸曳航および鉄道輸送コストが指数ベースで過去最高を記録した。7月の内陸曳航コストは前年同月比13%上昇、指数は193となった。鉄道輸送コストは前年同月比10%上昇し、指数は154となった。7月のトラック輸送費指数は6月より低下し、130となったがそれでも前年同月比では4%上昇した。PPIのその他の要素は変動もはるかに緩やかで安定したインフレ傾向を見せていた。

 

 大豆コンプレックスは生産・収量増の予想から概ね安値引け

 

 

大豆コンプレックスは8月24日、市場が売り過ぎており、早晩ファンドが彼らの極端な空売り状態からの利食いに出るだろうとするトレーダーの見方を受けて概ね安く引けた。しかしアナリストはまたUSDAが次の生産レポートで収量や生産の予測を引き上げるだろうと考えている。さらに8月の天候がほぼ理想的だったことでトレーダーの買い気配が薄くなっている。一方、予想筋は向こう数日間に中西部で相当量の降雨の可能性もあり、気温が通常から大きく変わらなければ弱気に振れることもあると述べている。

9月豆先物は$0.28下げて$202.64;11月物は$0.55下げて$207.60;1月物は$0.46下げて$212.38で終了した。9月ミールは$2.31上げて$178.35;10月物は$2.54上げて$179.23; 12月物は$2.43上げて$181.66で引けた。9月油は$11.90下げて$550.71;10月物は$11.46下げて$554.68;12月物は$11.02下げて$564.16で終了した。

 

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